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預り金とは

役員報酬給料税理士などの報酬から源泉所得税や社会保険料を天引きしたときに使う科目です。預り金というくらいですから一時的に預かっているだけです、近いうちに預かったお金は支払いに回ります。着服しちゃだめですよ。

具体例

・源泉所得税
・社会保険料
・労働保険料
・住民税
・社宅使用料
・共済金
・旅行積立
・財形貯蓄
・確定拠出年金

などです。社会保険や税金として天引きするものもあれば、会社の福利厚生利用のためだったり、貯蓄用に天引きしていたりと様々です。

補助科目を設定して管理しましょう

社会保険料や労働保険料、源泉所得税、住民税などなどと管理する科目が多岐に渡ります。翌月に支払うものもあったりしますから、残高を確認できるようにしたいところです。補助科目を設定して管理できるようにしましょう。よくでる預り金項目を見てみましょう。

社会保険料について

役員や従業員の負担する健康保険料や厚生年金を給料から天引きする際に利用しましょう。天引き分と会社負担分を合わせて年金事務所に納付します。納付額が役所から通知が来ますので、その金額を支払って、従業員天引き分との差額が法定福利費として会社負担となります。

労働保険料について

労働保険料は1年分を前払いします。従業員負担分は立替金として処理します。従業員から天引きする際は立替金を取り崩していくのですが、立替金の残高が足りなくなることがあります。その際は預り金処理していくことになります。

源泉所得税について

役員や従業員の給料や税理士などの報酬から源泉所得税を天引きしないといけません。原則として源泉所得税は天引きした月の翌月10日までに納付することになっています。

住民税について

役員や従業員についての住民税も天引きして納付します。この時も原則として天引きした月の翌月10日までに納付します。

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仕訳方法

従業員給料から各種天引きをして、振込をした。

借方科目 金額 貸方科目 金額 摘要
給料手当 300000 普通預金 260000 〇月分給料
預り金 30000 〇月分給料 社会保険料
預り金 2000 〇月分給料 源泉所得税
預り金 8000 〇月分給料 住民税

上記で預かった源泉所得税を納付した

借方科目 金額 貸方科目 金額 摘要
預り金 2000 普通預金 2000 〇月分給料 源泉所得税

上記で預かった住民税を納付した

借方科目 金額 貸方科目 金額 摘要
預り金 8000 普通預金 8000 〇月分給料 住民税

上記で預かった社会保険料を納付した

借方科目 金額 貸方科目 金額 摘要
預り金 30000 普通預金 60000 〇月分給料 社会保険料
法定福利費 30000 〇月分給料 社会保険料

まとめ

預り金は補助科目を設定して分けていけば残高がごちゃごちゃになることはありません。最近の会計ソフトは便利なもので仕訳時に分けることができれば残高把握は楽ちんですね。

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