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車両費とは

事業で使用している車両の維持や管理に必要な支払いのことを言います。車両費という勘定科目を使うことで事業でどのくらい車関係の支出があるかを管理することができます。

「今月は車検があったから車両費多くなった」とか管理できますよね。

運送業のような車両を多く使っている会社であれば、車両費が支出のメインになりますから必ず作っていると思います。

車両費の具体例

・ガソリン代
・オイル交換
・車検代
・修理代
・点検費用
・軽油代
・パーツ代金
・タイヤ交換
・ETC設置工事
・自動車保険
・自動車税

など、車両に関係するものは車両費に区別することができます。

車両関係の勘定科目の分け方

会社によっては車両関係だとしても自動車税のような税金関係は「租税公課」で処理したり、自動車保険は「保険料」で処理するところもあります。これらは厳密な決まりがあるわけではないので継続摘要してさえいれば特に問題は生じません。

事業所によっては車両の重要度が違うと思います。運送業の場合は車両費ってよく使う重要な支払いですけれど、めったに車を使わないもしくは車は持っていないという事業所の場合は車両費という支出自体めったにないかもしれません。なので、会社の状況に合わせて車両費の使い方も分かれてきます。

車両関係の支払いは全部車両費

具体例で挙げた内容のものすべてを車両費で処理します。車検も保険もガソリン代も修理費用も全部車両費です。

車両関係の支払いがこれだけあったのかと一発でわかります。車両を利用しているけれど頻繁に使うわけでもない場合は全部これでも良いです。簡単ですからね。

旅費交通費や修繕費を利用する

車両なんてめったに使わない、持ってないという場合です。車両費という科目をあえて使わずにガソリン代は「旅費交通費」にしたり修理代は「修繕費」、車検代は「雑費」という感じで処理しても大丈夫です。ただ、車両を継続的に使っているのなら車両費勘定を作った方がいいです。

細かく車両関係の勘定科目を分ける

運送業や営業車両を毎日のように使っているのなら車両費以外にも科目を作ってみると管理がしやくすなります。ガソリン代は「車両燃料費」にして、車検や定期点検・タイヤ交換を「車両維持費」、修理や板金を「車両修繕費」という具合です。これは事業において車両の位置づけが高い場合にやればいいので、通常ここまで細かくする必要はないです。

仕訳方法の例

ガソリン代を現金払いしたとき

(借)車両費 1000 (貸)普通預金 1000(摘要)ガソリン代

軽油代を現金払いしたとき

(借)車両費 679 課税仕入 (貸)普通預金 1000(摘要)軽油代
(借)車両費 321 不課税仕入          (摘要)軽油引取税

※消費税課税事業者の場合・・・軽油の場合は消費税の課税区分に注意が必要です。軽油を買った時にレシートがあるはずです。そこには軽油代金の他に軽油引取税(軽油税)が区別して書かれています。ちょっと面倒でもここは分けて経理しましょう。軽油引取税分は車両費ではなくて租税公課にしている会社もあるでしょう。(消費税免税事業者の場合はガソリン代と同様にわける必要はありません。)

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車検に出したとき

(借)車両費 40000  (貸)普通預金 100000(摘要)車検費用
(借)租税公課 36000            (摘要)自動車重量税 印紙税
(借)保険料 24000             (摘要)自賠責保険料

今回は税金や保険を別の勘定科目にしてみました。税金部分は不課税仕入、保険料は非課税仕入になります。会計ソフトによっては勘定科目ごとに自動設定で消費税の課税区分をやってくれていることが多いので、考えなしに入力しても大丈夫な場合もあります。ソフトが便利になっていますが、最後は自分で確認しないといけないので知識としては知っておいた方がいいかもしれませんね。

車を改造して使いやすくした

(借)車両運搬具 500000  (貸)普通預金 500000(摘要)改造費
この場合は一発で経費にすることができません。資産価値が上がるものは資本的支出といって減価償却資産の対象になります。

決算書の反映先

車両を営業や事務業務として使っている場合は販売費及び一般管理費に表示します。

運送業のような業種の場合は運送原価報告書に原価として車両費を表示させます。

似ているもの

レンタカーの場合

同じ車でもレンタカーの場合はどうでしょうか。

レンタカーの場合は車両費勘定ではなくて旅費交通費勘定を使うことが多いです。レンタカーで使ったガソリン代も旅費交通費です。あくまで自社所有の車両に関係するものを車両費にすることが多いですね。

同じレンタカーでも運送業の場合は処理方法が変わります。トラックが足りなくて他から借りてきた場合もあります。この場合は運転手さんも一緒に仕事してくれた場合は「外注費」になります。トラックだけ借りたという場合は「賃借料」「リース料」を使うことが多いですね。

車両を修理したとき

定期的な修理の場合は「修繕費」で問題ありません。仕訳例のような資産的な価値が上がる場合は資本的支出ですので、減価償却資産の対象になります。

まとめ

運送業以外の業種の方であれば、消費税の課税区分に注意するくらいですかね。車検時の仕訳処理や修理が資本的支出に該当するかの判断には注意が必要ですが落ち着いて処理すれば問題にはなりにくいと思います。

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