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土地とは

勘定科目の中に土地というものがあります。この勘定科目の土地なんですが、文字通り土地のことです。地べたのことです。その土地には土地のまま人に貸しているケースや土地の上に会社があるケースなどいろいろな状況があります。
これにも取得価格の問題や売却に伴う仕訳など注意点があります。それに何といっても不動産関係は一回の金額が大きいです。間違えたときのインパクトが大きいので緊張しちゃいますよ。

具体例

・土地
・敷地
・運動場
・駐車場
・農地
・測量費用
・埋め立て費用
・取り壊し費用
・整地費用
・仲介手数料
・固定資産税精算額

土地そのものの価格に対する仲介手数料や整地費用が取得価格になります。取得価格にするものとしないものは、税務調査でもよく見られるところなので注意しましょう。

取得価格に含めるもの含めないもの

固定資産は取得価格に含めるものと含めないものが決められていてそこを間違えってしまうということもあります。不動産売買の実務とは異なる見解をしているところもありますので、厄介ではあります。

取得費に含めるか否かを大まかに見てみます。詳細はかなりのボリュームになりますので後程別記事でまとめたいと思います。

個人事業と法人で取り扱いが異なるので分けてみてみましょう

個人事業の場合

・不動産取得税、登録免許税→租税公課として必要経費にします

・司法書士報酬→支払手数料として必要経費にします

法人の場合

・不動産取得税、登録免許税→租税公課または取得価格算入のどちらかを選択できます

・司法書士報酬→支払手数料または取得価格算入のどちらかを選択できます

法人はどのように処理するか選択することができます。短期的には経費にしてしまった方が有利ではありますけれどね。

個人法人共通

・仲介手数料
取得価格に算入します

・立退料
土地を取得するときに立退料や立ち退くかせるための費用(賠償金など)がある時は取得価格に算入します。

・建物取壊費用、整地費用など
土地を取得するときにもともと建物が残っていてそれを取り壊す場合や土地を取得してすぐに綺麗に整地した場合はその費用を土地の取得価格に加えます。

・固定資産税相当額
もし購入したのが中古物件だったら取引の慣行で固定資産税相当額を支払うことがあると思います。これは払う側からすれば税金なのですが、取得価格に算入します。これはこれだけで一つの論点になるので別記事でまとめたいと思います。

仕訳方法

土地は資産の勘定科目です。貸借対照表の資産の部に表示されます。

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土地を買った時

会社で土地を現金100万円で購入した。取り壊し費用を20万円負担した。

借方科目 金額 貸方科目 金額 摘要
土地 100万円 普通預金 120万円 土地 本体
土地 20万円 土地 整地費用

土地を保有している時

先ほど購入した土地をもったまま期末になりました。決算仕訳はどうなるでしょうか。

土地は非償却資産であるため減価償却しません。土地はそのまま持っていても基本的に価値がかわりません。一応、土地にも時価があって、年度や景気によって大きく値段がかわることがありますが、土地そのものは価値が減っていくことはありません。時価はその時に合わせて変動するものであって、目減りしていくものではありません。なので減価償却しないのです。

土地を売ったとき

先ほど土地を300万円で売却しました。

借方科目 金額 貸方科目 金額 摘要
普通預金 300万円 土地 120万円 土地 売却
固定資産売却益 180万円 土地 売却益

まとめ

土地は減価償却しません。だから、取得価格に含めたら売却まで経費化することがないのです。ずっと決算書の資産の部に残り続けます。減価償却できるかできないかが建物などの減価償却資産と大きく異なるのです。納税者側はなるべく土地の価格を少なくしていきたいでしょうから、取得価格にするものとしないものはしっかりと抑えた方がいいです。

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